安定化電源のパワー回路について

昨日から引き続き回路について.
制限電圧・電流検知用の抵抗値のことについて考えてみて,NJM723がそもそもどういう仕様なのか気になった.

NJM723

初心者質問スレ その65 | ログ速@2ちゃんねる(net)より

555 : 774ワット発電中さん[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:17:43 ID:7RRxg3qQ [1/1回]
秋月電子で販売している鉛蓄電池充電キットを作ろうとしています。
ttp://akizukidenshi.com/download/kairo/データ/充電器関係/H003_鉛蓄電池用.pdf

Max2Aまで充電電流を流せる物を作りたいと思っている為、動作を理解しようと調べているのですが
NJM723Dの動作が分かりません。
回路図中のピン6、5で電圧調整、ピン2、3で電流の調整を行っているようですがどのような条件、原理?で
調整を行うのかが分かりませんでした。
またC4が繋がっているピン4、13も何のために有るのか不明です。
NJM723Dの等価回路は有ったのですが、複雑すぎて自分にとっては理解できませんでした。
この不明ピンはどのように動いているのか教えてください。
よろしくお願いいたします。
556 : 774ワット発電中さん[sage] 投稿日:2010/03/28(日) 23:19:54 id:klJEn0au [1/2回]
>>555
ちょっと見てみたけど、この回路はちょっトリッキーな使い方をしてるね。
保護のための電流制限機能を、定電流用に使っている。

このICの動作を定性的に説明すると、
①基本動作として、pin4とpin5が同じ電圧になるようにpin10を通じてTrを制御する。
②pin6にはIC内部で作られた基準電圧6.8Vが出てくる。
③pin5には基準電圧の分圧、pin4には出力電圧の分圧、を与えると①のように動作をするので定電圧出力になる。
④ただし保護回路としてpin2とpin3の電圧が0.6V以上になると、0.6V以下になるよう出力電圧を下げる機能が付いている。

また充電器キットの回路図の動作を定性的に説明すると、
VR2は基準電圧(6.8V)を分圧している。
その電圧とR5とR6により出力電圧が分圧された電圧が一致する出力電圧が設定出力電圧になる。
VR1はR7の両端電圧を分圧している。
R7の両端電圧は出力電流とR7の値からオームの法則で決まる。
つまり、出力電流はR7の両端電圧をVR1で分圧した電圧が0.6V以上になる電流値以上にはならない。

C4は位相補償のためのキャパシタだが、とりあえずはオマジナイのように決め打ちで付けるものと思っておいてもいい。

この充電回路は、出力電圧を高めに設定しておき、
バッテリの充電量が少ないときはバッテリの端子電圧が低いので大きな電流が流れようとするが、
上記④の保護機能で制限されて一定電流を流すことになる(定電流充電)。この状態では上記①は成立していない。
バッテリが満充電に近くなると端子電圧が高くなり電流が減ってきて④が0.6V以下になり上記①の制御をするようになる(定電圧充電)。

長々と書いてしまった。これで少しは理解の助けになると良いけど。
557 : 774ワット発電中さん[sage] 投稿日:2010/03/28(日) 23:23:47 id:VkNhNrJi [1/1回]
>>555
>回路図中のピン6、5で電圧調整、ピン2、3で電流の調整を行っているようですが
>条件、原理?で調整を行うのかが分かりませんでした。
電圧調整・電流調整は、ご理解のとおり。
723を使ったことは無いが、定電圧の原理は次のとおり。
Pin4とPin5の入力電圧が等しくなるように、負帰還がかかる回路。
Pin6には、基準電圧(7.15V)が出力されている。これをVR2で分圧してPin5に加えてる。
例えばPin5の電圧が5Vなら、Pin4の電圧も5VになるようにPin10が動作する。
Pin4の電圧は、R5・R6の分圧比で決まる。
例えばPin5=5Vで出力電圧を12Vにするなら、R5:R6=(12-5):5=7:5の抵抗比にすればよい。
電流調整は、R7に生じた電圧をPin2・Pin3間に加える。このときVR1で分圧することで、任意の電流設定が出来るようになる。
2Aなら、秋月資料によればR7=5Ωを推奨している。

>C4が繋がっているピン4、13も何のために有るのか不明です。
Pin4は上記説明参照。pin13は、補償回路で負帰還回路にありがちの発振防止と思えばよい。

Pin12の左横にある番号の無いのは、Pin11だ。
558 : 774ワット発電中さん[sage] 投稿日:2010/03/28(日) 23:32:23 id:klJEn0au [2/2回]
> Pin6には、基準電圧(7.15V)が出力されている。これをVR2で分圧してPin5に加えてる。

そのとおりです。>>556で書いた6.8Vは最小値だった。
>>557さんより数分早く書いたけど中身が間違っていては何にもならない。
説明も>>557さんのほうが具体的で判りやすい。スレ汚しだった。すまん。

 

Vrefは最大7.5Vなのか…(データシート見逃し).
電圧の制限は1:2で分圧して読み取れそう.

電流の制限は?
計算した結果,12A以上の制限はできないっぽい.

CC機能とCV機能について、 - 秋月電子さんの実験室用 定電圧... - Yahoo!知恵袋
たぶんあってる?

なので改造しようと考えている.

【改造】秋月 実験室用精密級 定電圧安定化電源キットの電流制限機能を使いやすくする:頑固じじいの反則技
そしたらちゃんと制限できそう.

この場合の可変抵抗と制限電流の関係は以下のようになる模様.
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ちなみに元はこんな感じ.

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改造後だと0~約10Aまで調整できるが,仕様上5Aまでしか出せないので,元の470Ωを1500Ωくらいにすると可変抵抗を最大限使って0~5A出せそう.

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いいっすね~

そしたらば可変抵抗の値の検出をどうするかという問題.
出力電圧基準となるのでそのままマイコンじゃ明らかにまずい.
でも分圧すると0Vからになるから,なんかもったいない.
ということで,オペアンプで減算してからADCに入れればいいんじゃないかと思っている.

とりあえず実験用にオペアンプを用意しようと思う.

参考
電子回路の豆知識:差動増幅器(リンクとして引用しているので無断転載にはならないはず…?)

減算回路

 

減算回路
入力インピーダンスが低い,ということは元の回路に影響するかもしれないのか….

電子回路の豆知識:インスツルメンテーションアンプ

…^^;; 難しいなあ.
抵抗値はどうやって決めるの?
オペアンプによる増幅回路においての抵抗値の決め方について教えて... - Yahoo!知恵袋



全部一緒でよくね?
→とりあえず集合抵抗でドーン!と
…こんなものを見つけてしまった.

2連式ボリューム B特性 10kΩ RD925G-QA1-B103 Linkman製|マルツオンライン

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スパークキラーも入れる.
OUTPUTもスイッチングしたい.リレーを使うのがいいと思うけど,安定化の+からコイルを駆動させることはできない(一定じゃない)ので5Vかな.
マイコンは使わない方が安心だから,
5V_[スイッチ]/_[リレー]_GNDって感じ?

  • リレーのコイルのサージ保護用のダイオードはどう選べばいいのか

    設置するダイオードは、逆耐電圧として回路電圧がそれほど高くなく安定している電子回路の場合は、電源電圧の2~3倍程度、一般的な回路の場合は回路電圧の10倍以上のものとし、順方向電流は負荷電流以上のものを選定してください。
    リレーコイルのサージ保護についてより)

    とのことなので5A以上で90V~300V以上のを選べばいいかな

電源の切り分け

いろいろ聞いてみて,スイッチング・レギュレータが安定な感じ.
教えてくれた各位,ありがとうございます.
でもトランスで全波整流正負出力したときの負電圧をGNDにしても問題ないかどうかってのは気になるので,詳しそうな人に聞いてみたい.

 

スイッチング・レギュレータとはなんぞや.

番外編 -スイッチングレギュレータ(降圧型、DC/DC変換): Arduinoで遊ぶブログ

スイッチングしてなめらかにするってこと程度は知っていたが,こんなに外付け部品が多いとは…;
使うとしたらこのへんかな.3端子レギュレータほど種類はないね.

降圧スイッチング・レギュレーターLT1776CN8: 半導体 秋月電子通商 電子部品 ネット通販

データシート通りに組むと400mAは出るらしいし,特に問題はなさそう.
ちなみにLCDは20mA,マイコンは0.2mA,まあよゆーっすね.

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基本的にはこれ↑(データシートより)をそのまま組めば大丈夫かな?

電源以外には何が要るか.

  • LCD周り(いつぞやのKiCadデータから引っ張ってこよう)
  • 計測系(一応,参考→高精度電圧電流計の製作:電子工作室.念の為外付けADCできるように余裕を持たせて実装図は設計しよう)
  • 可変抵抗あたり(設定した電流・電圧が見られるように)

そんなもんかな.

書き込み口の配置はここを参考に.

AVRを使ってLEDを点灯させる | うしこlog

 

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実装図は実験後ですな.(忘れていることがないといいなあ)

値について.
39uFのコンデンサは持ち合わせていないので47uFでもいいかなあ←平滑用だからたぶん大丈夫だと思う.
MBR160は入手性が悪そうなので同じくらいのスペックの

ショットキーバリアダイオード 60V1A 11EQS06 (10本入): 半導体 秋月電子通商 電子部品 ネット通販かな.

データシートによるとFBピンには1.25[V]入れたいらしい.
これでスイッチング周波数が決まる模様=figure2より200kHz.

ちなみに出力電圧はどうやって変えるのかな?
動作原理から考えるとDuty比の変動のはず.

回路設計(電源周りの構想)

勉強がてら,回路設計をしてみる.
使用するのはKiCad.
部品のライブラリ周りの階層がよくわからなくなった.
コンポーネント∈ライブラリで,コンポーネントを入れたいライブラリを作業ライブラリとして保存すればいいっぽい.

だが電源をどうしたものか….
このトランスは最高20ACV最低12ACVとなっている.
安定化電源としては20ACVから得る予定だが,マイコン電源は12ACVから得たほうが損失が少ない.
これでいいのか? 一応調べてみる.

私が考えていることとは違うけど参考までに

タップ付きの電源トランスを利用して,2つの定電圧電源とす... - Yahoo!知恵袋

 

「半波整流」?「全波整流」?

半波整流と全波整流の違いと特徴についてわかり... - 工学 | Yahoo!知恵袋

電源回路の設計法

ブリッジ型全波整流回路となることがわかる.

この資料より,以下のようにできたらいいのでは?と思ったが,これは試してみないとわからない.

 

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ので,20√2[V]からスイッチングレギュレータで5Vまで落とすのも考慮する.
ただ気になるのがノイズ….

~超初心者向けのアナログ回路~ 第1回 スイッチングレギュレータの基礎の基礎 | マクニカオンラインストア

まあ,ちゃんと考慮すれば問題ないのかな.

スイッチングレギュレーターをからマイコンに電力供給 - その他(趣味) | 【OKWAVE】

 

電圧計・電流計の回路設計とマイコン

電気的な設計について考える.
菊水の安定化電源みたいに予め電圧と電流値がわかれば便利だと思った.
それ用の表示も必要だと考えると,パネルメータより液晶がよさそう.
そういえばいつだかaitendoで液晶買ったなあ…

STN液晶モジュール(122x32) - aitendo

 

ArduinoでグラフィックLCDを動かす(S12232ZA編)(1) - しなぷすのハード製作記

使えそう!!

↔でも角度によっては見えにくいかもなあ&グラフィックはオーバースペック…青バック白文字の16*2のほうがいいかも

 

電子工作室:高精度電圧電流計の製作

ちょうどATMEGA328p積んでたしいろいろちょうどよさげ!
マイコン電源電圧5Vで10bitとなると,「単純に計算して」分解能はだいたい0.03[V]かな.
それに諸々誤差が積み重なると,う-ん….
実際に試してみて外付けも考慮しようかな.

MCP3425(16Bit ADC I2C 基準電圧内蔵)搭載モジュール: 半導体 秋月電子通商 電子部品 ネット通販

 

さらに,書き込み実験もしてみた.
まずはAtmel Studioをインストール.
最新版の7をインストールしようと思ったが,なんかビデオカードバイスを更新しろと言われた.
最新のにしても文句を言われたので,結局6.2を入れた.

書き込みはいつぞやaitendoで買ったAVRライタ - aitendoを使う.

ここからドライバーをダウンロードして,デバイスドライバから更新したが,
案の定,署名がないので無理矢理動かした.
起動時にF8を押してブート画面を出し,「ドライバー署名の強制を無効にする」を選択した.(Windows 7 tips 1〜5

さらにUSB-ASPをAtmel Studio6で動かすには,コマンドでごちゃごちゃやらないといけないらしい.

Setting up USBasp for use with Atmel Studio 6 | Shannon Strutz

AVR PERU: USBasp y ATMEL STUDIO 6.X


コマンドはこれ
avrdude -c usbasp -B 2.0 -p ATMEGA328p -U flash:w:"$(ProjectDir)Debug\$(ItemFileName).hex":a

  • 「-c」のあとにプログラムのタイプ…ここではusbasp
  • 「-B」のあとにクロック周期…ここでは2.0???
    • よくわかんない
  • 「-p」のあとに書き込むマイコンの名前
    …ここではATMEGA328p
    • 「-U」のあとにread|write|v(なんだこれ??)とファイル名を指定
      …ここでは"$(ProjectDir)Debug\$(ItemFileName).hex"を書き込む
      $()内は環境変数的なやつ

詳細

Usage: avrdude [options]
Options:
-p <partno> Required. Specify AVR device.
-b <baudrate> Override RS-232 baud rate.
-B <bitclock> Specify JTAG/STK500v2 bit clock period (us).
-C <config-file> Specify location of configuration file.
-c <programmer> Specify programmer type.
-D Disable auto erase for flash memory
-i <delay> ISP Clock Delay [in microseconds]
-P <port> Specify connection port.
-F Override invalid signature check.
-e Perform a chip erase.
-O Perform RC oscillator calibration (see AVR053).
-U <memtype>:r|w|v:<filename>[:format]
Memory operation specification.
Multiple -U options are allowed, each request
is performed in the order specified.
-n Do not write anything to the device.
-V Do not verify.
-u Disable safemode, default when running from a script.
-s Silent safemode operation, will not ask you if
fuses should be changed back.
-t Enter terminal mode.
-E <exitspec>[,<exitspec>] List programmer exit specifications.
-x <extended_param> Pass <extended_param> to programmer.
-y Count # erase cycles in EEPROM.
-Y <number> Initialize erase cycle # in EEPROM.
-v Verbose output. -v -v for more.
-q Quell progress output. -q -q for less.
-? Display this usage.

avrdude version 5.10, URL: <http://savannah.nongnu.org/projects/avrdude/>

 

すごく大まかな設計・基板動作確認

だいたいこんな感じ,一応収まりそうではある.

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放熱板は120×85くらい?

パネルあたりも考えたい.
菊水の安定化電源みたいに予め最大電圧と最大電流を決めてOUTPUTできたら安心.

 

トランジスタ配線メモ

  • 白はB, 300mm
  • 黄はC, 310mm
  • 青はE, 30mm-抵抗-260mm

 

大まかな配置が決まったのでトランジスタに配線して動作確認.
圧着工具がないのでトランスは使わず,Lipo充電用のスイッチング電源をコンデンサの前に繋いで実験した.
約0~15Vまで出力した.最大16Vのスイッチング電源だったので,ちょうどそんなもんでしょう.

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