LTSpiceでトランス実験&やっていたことを思い出す

最後に更新してから2年ほど経っていてびっくりしている。記憶ももうだいぶ曖昧…。

過去の記事を見直してみて、 mmilk.hatenablog.com で言及したトランス周りの回路について、実際に実験する前にLTSpiceで実験してみるといい気がしてきた。リップルがどんな感じか見られるといいな。

こちらの回路A~Dを試してみたい。 f:id:penguin-9922:20170107214911p:plain

ちなみに使うトランスはSD-185(http://www.e-aiharadenki.co.jp/PDF/SD/SD-185.pdf)というもの。

以下を参考に進めてみる。 detail-infomation.com

上記記事と5.3 トランスのパラメータの求め方より、自己インダクタンスの計算は次のようになる。

  • N_1: 一次巻線の巻き数
  • N_2: 二次巻線の巻き数
  • L_1: 一次巻線の自己インダクタンス
  • L_2: 二次巻線の自己インダクタンス
  • N: 一次巻線と二次巻線の巻き数比
  • E_1: 一次巻線の電圧
  • E_2: 二次巻線の電圧

N^2=(\frac{N_1}{N_2})^2=(\frac{E_1}{E_2})^2=\frac{L_1}{L_2}

ここでは一旦タップは無視することにすると、E_1=100, E_2=20なので、N^2=25となる。L_1:L_2=25:1ということだ。比はわかったが、具体的にどうやってL_1L_2を当てはめれば良いのだろう。適当?

今はよくわからないから、ひとまずL_1を500uH、L_2を20uHにしてみた。それっぽい結果が得られた。

f:id:penguin-9922:20190601150557p:plain

では、タップを含めるとどうなるか。E_1=100, E_2=12なので、N^2=\frac{625}{9}となり、L_1:L_2=625:9である。したがってL_2は7.2uHとなる。

f:id:penguin-9922:20190601150601p:plain

やはりタップの位置がセンターじゃないから立ち上がりが不安定な感じ。コンデンサを外してみるとわかりやすい。

f:id:penguin-9922:20190601150606p:plain

試してみて思ったのだが、そもそもの話、トランス自体の電源は単独だし、わざわざトランスから電圧を分ける必要はないのではないか。シンプルに回路Aの構成で5Vまで降圧してそのまま出すだけ。

全体の構成を思い出しつつ、妙なことをしていないか見直したほうがいいかもしれない。

f:id:penguin-9922:20190601151007j:plain

DSO138の実装

トランスの実験用(トランス実験 - mmilk’s blog)にオシロスコープが欲しかったので,デジタルオシロスコープキットDSO138を組み立ててみた.

秋月でも売っているけれど,少し安くてケースまで付いていたのでAliExpressにて購入.AliExpressの中でも色々な業者が販売しているが,安すぎるものは偽物な気がしたのでほどほどの価格のものにした(DSO138曰く,偽物も出回ってるらしい…).

秋月のサイト(2.4inch カラーTFT デジタルオシロスコープキット DSO138(13804K): 組立キット 秋月電子通商 電子部品 ネット通販)で公開されているマニュアルを見ながら,ハンダ付けを進めた.

部品が足りない

なんとなーく覚悟はしていたが,抵抗が1本入っていなかった.「やるぞー!」というテンションで進めているとき足りないことに気付いてしぼんでしまった.初めに確認しておいたほうが良かった.

BNCコネクタの足が折れた

あと少しで完成,というところでポキリと折れてしまった.とってもショック….

f:id:penguin-9922:20170729172844j:plain

代用できるものがないか調べてみた.しかし,基板と固定する足同士の間隔が7.5mm.よくあるものは10mmなので,探しても全然ない.

このためだけにキットをもう一つ用意するのもしんどいなあと思いつつ,更に調べたらあった!

5414373-1 | JACK PCB 50 OHM BNC | TE Connectivity 【通販RS】
5414373-1 TE Connectivity _ Mouser 日本

これを代わりに使った.だが,足の太さの問題のせいか,1mmくらい合わなかったので削って細くしてからスルーホールに突っ込んだ.

完成!

いろいろあったけれど無事に完成した.

f:id:penguin-9922:20170729174310j:plain

ちゃんと動くか心配だったけど,大丈夫だった.思っていたよりだいぶ表示が綺麗で感動!

ケースの組み立て

組み立て方がさっぱりわからなかったので調べてみたら先人の知恵があった.とってもありがたい.

中華キット「デジタルオシロ DSO138」を作る - JH1LHVの雑記帳

最後まで組み立てたところでピンヘッダが干渉していることに気付いた.

f:id:penguin-9922:20170729175213j:plain

よく読んだら上記のブログでも書かれていた.ここはL字のピンヘッダにしよう.ついでに言うと,J2の白い電源コネクタも微妙に干渉していた.今度開けるときに外してしまう.

オシロスコープの準備はできた.トランスの実験はまた後日….

Elecrowからメールが届いた!

Elecrowからメールが届いた!
f:id:penguin-9922:20170115003036j:plain

特に問題ないようで一安心.届くのが楽しみ.

 

とはいえ,今月いっぱいは他にやることがあって進められなさそう.ゆっくりやりましょう.

Elecrowに発注!

完成!いろいろ確認もして大丈夫そうだった.ダメならそれはそれ.

f:id:penguin-9922:20170107214927j:plain

f:id:penguin-9922:20170108025749p:plain

 

発注先は評判がよさそうで安価なElecrowへ(Elecrow Online Store, make your making easier!).送料を除いて1000円くらいでつくれちゃうのはすごいね.

 

発注にあたり,わからないことがたくさんあった.

 

まず,ガーバー出力の用語がよくわからなかった.それ以前に基板の構成がわかっていない.以下を参考にした.

 

そもそもレジストとは保護する層とのこと.絶縁してくれる.

 「シルクをレジストで抜く」とは,シルクの上のレジストをなくすという意味.もし,シルクをレジストで抜かないと,ランドなどむき出しの部分の上にシルクが乗っているときにランドの上にレジストが乗ってしまうので面倒らしい.

 「ビアにテンティングしない」とは,ビアの上にレジストを置かないという意味らしい.部品がビアの上にある場合はショートすると危ないのでテンディングしたほうがいい.

 

最終的な設定画面はこんな感じ.出力ディレクトリはGaberとか,わかりやすい名前を入れておくと楽.

f:id:penguin-9922:20170107214925p:plain

f:id:penguin-9922:20170107214926p:plain

 

 

 それから,Elecrowに送るデータを出力.kicadによるelecrow用ガーバーデータの作り方を参考にリネーム.

*は基板の名前とする.

  • *-B.Cu.gbl→*.GBL
  • *-B.SilkS.gbo→*.GBO
  • *-F.SilkS.gto→*.GTO
  • *-B.Mask.gbs→*.GBS
  • *-F.Mask.gts→*.GTS
  • *-Edge.Cuts.gm1→*.GML
    :古めの資料だと.gmlだけど,拡張子が違うだけっぽい?
  • *.drl→*.TXT
    :公式サイト曰く,デフォルトではメッキありで,メッキなしの穴も作りたい場合は*.NPTH.textとするらしい

 

あとは*.zipとしてzip圧縮して添付&基板の厚みなどのお願い.そこまでパワー系の回路ではないし,正直,基板の厚さの違いがわからないのでデフォルトの1.6mmにした.問題ないといいのだけれど.あとは一応環境に配慮して鉛フリーはんだにした.これも違いがわからないので試してみてからかなー.

うまくいくといいなあ.わくわく.

メモ

 

 

 

基板設計大詰め

始めてから1年経ってしまいそうだ….

  • KiCadを試す – 配線の幅を後から変更する – | Sahara's WebLog
    ひとことでまとめてしまう.
    後から配線のデザインルールを変えたいとき,配線の上で右クリックして「配線とビアのグローバル編集」→「全ての配線にビアにネットクラスの値を設定する」or「全てのビア(配線は除く)にこれらのネットクラス値をセット」を指定する.

  • 取り付け穴

    KiCadねじ穴を作画 - 小さな工作室を参考にした.ここで説明されていたHOLE_M3がGitHubで配布されていたので(keyboard_parts.pretty/HOLE_M3.kicad_mod at master · tmk/keyboard_parts.pretty · GitHub)ありがたく頂いた.

  • ベタGNDフリーズ問題
    最初は取り付け穴の周りを禁止領域にしてから塗りつぶしていたが,なぜかフリーズ….禁止領域のせいでフリーズしたと予想して,禁止領域を指定せずに塗りつぶしたらうまくいった.それから一箇所ずつ禁止領域を定めていったら禁止領域ありでも問題なく塗りつぶせた.そういうものなのかね;
  • ビアの作り方
    過去に出た質問 - KiCad.jp Wikiによると,GNDから配線を伸ばしてvキーでビアをポチっと作ればいいとのこと.ありがたやありがたや.
    他の方法として,ビアをモジュールとして登録して作ったほうが楽…と言っている方もいたが,どうしてもベタGNDが避けてしまい,うまくいかなかった;

 

f:id:penguin-9922:20170107214924p:plain

いい感じ!シルクはExcelで作図して,KiCadについているBitmap2Componentで変換した.

f:id:penguin-9922:20170108020521p:plain

f:id:penguin-9922:20170108020723p:plain

解像度が大きくなると,サイズは小さくなるのに戸惑った.